保育所などの児童のための施設と、介護施設など高齢者のための施設が併設されている施設のことを幼老複合施設といいます。
サービスはそれぞれのエリア内で提供されますが、誕生日会などのイベントで交流する機会があるのが特徴です。
幼老複合施設でお互いに交流することによって、子どもにとっては高齢者を思いやる気持ちが育まれると同時に、高齢者は自然と笑顔になって生きる力が湧いてくるため、最近では徐々にニーズが高まっています。
そんな幼老複合施設で働く人の職種は、大きく2つに分けられます。
1つは子どもの保育を行う保育士などで、もう1つは高齢者のケアをする介護士などのスタッフです。
どちらも専門職として活躍しています。
通常の施設と同じように保育士は子どもの安全を見守ったり成長を促したりして、介護士は高齢者の食事や生活全般のサポートを行っているのです。
幼老複合施設で働くスタッフは、「たとえ保育士であっても介護関係の仕事もしなければならないのでは?」と考える方がいるかもしれません。
しかし、サービスを提供するエリアが分けられているので、専門外の仕事をする必要はありません。
ただし、施設によっては交流頻度が多いので、幼老複合施設においてはお互いの職種のことを理解することがとても大切です。
お互いのエリアを行き来する場面もあるので、子どもや高齢者がけがをしないように環境面に注意したり、認知症を患っている高齢者に子どもがひどいことを言わないか気を付けたりと、さまざまなことを想定しておく必要があります。